大村先生からコメントもいただき、さらに他の文献(Lücking and Nelsen, “Ediacarans, Protolichens, and Lichen-Derived Penicillium: A Critical Reassessment of the Evolution of Lichenization in Fungi”, Transform. Paleobotany 2018, 551–590など)も読んでみました。
要約するのは難しいが、地衣類の起源に関係する部分ついて大雑把かつ大胆にまとめると以下のようになる(間違っている可能性あり)
さらに、他の化石について
Winfrenatia reticulata: 地衣類かもしれない(疑わしい? “ambiguous”)
“Ediacarans”: 地衣類ではない
などなど
陸上植物以前の「地衣類に似たもの」の可能性について:
陸上植物以前、あるいは原生代にも、シアノバクテリアあるいは(真核)藻類と菌類(”fungal like bacteria”もいたかもしれない)が何らかの関係を持って生きていたであろう。
これらには「共生」と呼べるものがあったかもしれない。
しかし、このようなものは化石として残りにくいので、確証を得るのは難しい。
このような共同体(?)が土壌を形成し、その後の植物の上陸に貢献したのかもしれない。
(これを考える場合、「共生か寄生か」ではなく「他の生物が全くいない地上の過酷な環境(むき出しの岩, 乾燥, など)に耐えられたかどうか」が重要だと思われる。が、この点についての検討は書かれていない。?)
もしも存在したとすると、それらは子嚢菌門か担子菌門かケカビ門の、初期に分岐した絶滅した系統(stem lineages)に属する可能性が高い。
原核生物の放線菌とシアノバクテリアの間に地衣類のような関係が存在する可能性(これは、原生代初期にまで遡るかもしれない)も考慮に入れる必要がある
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今後、“Ediacarans, Protolichens, and Lichen-Derived Penicillium: A Critical Reassessment of the Evolution of Lichenization in Fungi” の他の部分, その他 “optional lichens” など地衣類の進化に関する事柄についてもまとめてみたいと思っています。
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